森保監督
コパ・アメリカ(南米選手権)に挑む日本代表メンバー発表記者会見を行う森保一監督 Photo:JIJI

森保ジャパンが2つの国際大会に挑む、注目の6月シリーズがまもなく幕を開ける。国内で開催されるキリンチャレンジカップと、ブラジルで開催される南米王者を決めるコパ・アメリカだ。しかし、日本サッカー協会(JFA)は陣容が大きく異なる2つの日本代表チームを編成した。前者は本来のフル代表組が、後者には来夏の東京五輪世代となる若手が数多く抜擢されるなど、継続的な強化という観点からは疑問符がつく判断の背景にあるさまざまな事情を探った。(ノンフィクションライター 藤江直人)

6月開催の2つの国際大会を
「2つの日本代表」で戦う不思議

 まもなく訪れる6月に、森保一監督に率いられる日本代表は最低でも5試合を戦う。まずは国内で開催される、国際親善試合のキリンチャレンジカップ。5日にトリニダード・トバゴ代表と豊田スタジアムで、9日にはエルサルバドル代表とひとめぼれスタジアム宮城で対戦する。

 終了後はブラジルへ移動し、南米サッカー連盟から招待されて20年ぶり2度目の出場となるコパ・アメリカに挑む。グループCに入った森保ジャパンは日本時間18日にチリ代表、同21日にウルグアイ代表、そして同25日にエクアドル代表と対戦する。

 最低でも5試合としたのは、コパ・アメリカは3つのグループの2位以内に入れば自動的に、3位でも成績上位の2チームに入れば決勝トーナメントへ進出できるからだ。準々決勝は月末に行われ、森保ジャパンが進出した場合は6月シリーズにもう1試合が加算される。

 9月からは2022年のワールドカップ・カタール大会出場をかけたアジア予選がスタートするが、7月および8月は日本代表の活動が組まれていない。ゆえに極めて貴重な強化月間となる6月へ向けて、日本サッカー協会(JFA)は2つのフル代表を編成した。

 キリンチャレンジカップには27人が招集された。DF長友佑都(ガラタサライ)やFW大迫勇也(ベルダー・ブレーメン)らお馴染みのメンバーに、36歳のGK川島永嗣(RCストラスブール)、33歳のFW岡崎慎司(レスター・シティ)の両ベテランが昨夏のワールドカップ・ロシア大会依頼となる復帰を果たし、平均年齢は26.04歳となった。

 一方でコパ・アメリカに招集された23人の平均年齢は、一気に22.13歳へと若返った。来夏の東京五輪の男子サッカーにおける出場資格となる1997年1月1日以降に生まれた、現時点で22歳以下となる若手が18人も名前を連ねているからだ。

 ワールドカップ予選および本大会へ向けてフル代表を強化していく観点に立てば、当然ながら同じ陣容で臨んだ方がいい。しかし、JFAは別々のチームを編成せざるを得ない苦境に直面していた。