2011年から担当した海外商品部です。2010年に弊社はPB(プライベートブランド)を立ち上げたのですが、そのときに「海外商品部」が突然立ち上がったんです。要は、海外の生産拠点を一から開拓する部署です。中国語も話せないのに広州交易会(中国最大の貿易商談会)に乗り込んで、「あなたの会社は商社か?工場か?」と中国語で書いた紙を持ち歩いて、「工場」と答えてくれるところを探し回りました。

 私たちは無名の会社なので、「どうせ取引なんかする気がないのだろう」と向こうも金額をふっかけてくるんですよ。でも、広州交易会で連絡先をもらった工場に自ら出向いて、何に強い工場なのかを尋ね、いいものを作っているところならその場で即決し、契約して。東南アジアも行きました。

 今ワークマンのPB商品が非常に低価格なのは、こうして地道に開拓した生産拠点があるからです。今では広州交易会でも「ワークマン」と言えば通じるようになりましたよ(笑)。

――19年3月末時点で837店舗で、2025年に1000店を目指すことを掲げています。前倒しで達成ができるのではないですか。

 本部の売り上げ目標の話だけでいうと、2000店を目指してもよいのですが、ワークマンの基本理念として、「共存共栄」の考え方があります。加盟店の繁栄なくして、ワークマンの繁栄はありません。ですから、既存店舗が苦しむ出店戦略は絶対にやりません。

 ワークマンの全店舗のうち、フランチャイズは約9割ですから、1店舗あたりの売り上げが落ちてはならない。ですので、ワークマンの売り上げ目標というより、1店舗当たりの売り上げが重要。現在約1億2000万円ですので、「1店舗あたりの売上高2億円」が当面の目標です。

――ワークマンのフランチャイズ方式は、土地・建物は本部が用意し、売り上げの多寡にかかわらず、粗利益の4割が加盟店の収入となる分配方式です。コンビニの場合、一定額以上売り上げが上がると本部の取り分が上がる仕組みですが、御社が今後そうなる可能性は。

 考えられない。というのも、契約の不利益変更を社内のSV(スーパーバイザー)が非常に嫌がるのです。私も含め、弊社は全員が店舗運営の経験をしていますから、オーナー側の立場に立ちやすい。だから、1店舗あたり2億円を達成するために、今は生産や物流、人材などに関する新たなインフラの整理を行っている最中です。

――具体的にはどのようなことですか。