元軍人であるプラボウォ氏は宗教右派を大きな選挙地盤としてきたため、ジョコ・ウィ陣営はこの切り崩しに動いたと捉えることができる。結果、ジョコ・ウィ氏は再選を果たせたものの、得票率は55.50%と前回(53.15%)からの上積みはわずかに留まった。憲法規定上大統領職は連続2期までのため、いずれにせよジョコ・ウィ政権は残り5年に限られる。

 一方、今回の得票率は44.50%と前回(46.85%)からわずかに下回ったものの、プラボウォ氏は僅差での敗北に留まったことで、次回の大統領選に再度挑戦する可能性も高く、早くも5年後を見据えた動きが活発になることも予想される。

海外からの資金流入で所得収支の赤字拡大

 ここ数年の経済成長率は5%程度を行き来する展開が続いているが、リーマンショック前後には6%を上回る水準をコンスタントに記録してきたことを勘案すると、足下の状況は勢いに乏しい展開が続いている。

 GDP成長率を寄与度別に分析すると、2000年代以降は家計消費の寄与度が一貫してプラスで推移しており、家計消費が経済成長の牽引役になっている。さらに、ジョコ・ウィ政権の下ではインフラ投資拡充が進んだことを背景に、公共投資を通じた固定資本投資の押し上げも経済成長を下支えする展開が続く。