トランプ米政権は次世代通信規格「5G(第5世代)」の覇権争いを巡り、中国と華為技術(ファーウェイ)への攻撃を強めることで、自らの野望も妨げることになってしまうかもしれない。米政権が最近導入したファーウェイに対する制裁は、米中が5Gの実用化を競う中で起きた。ファーウェイは来年、中国全土で5Gサービスの提供開始を目指している。ファーウェイが米企業から中核部品を調達することを禁じる米商務省の措置により、欧米の通信機器メーカーが特定の部品を調達することも難しくなるだろう、と欧米の業界幹部は語る。これに加え、トランプ政権が中国輸入品に対する関税を25%に引き上げたことで、シスコシステムズなど、中国に工場を持つ欧米企業にとっては、米国に製品を輸出するコストがすでに増加している。
5G覇権争い、米国は中国いじめで返り血も
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