金利低下は米銀行株が下落している理由の一つにすぎない。5月に入り、米銀大手24行で構成されるKBWナスダック銀行株指数は、月初来の下落率が7.5%となり、S&P500種指数の5.5%を大幅に上回った。一部アナリストは米国債の利回り急低下で銀行の利ざやが低下すると指摘しているが、大手行が他にも問題を抱えているとの見方もある。米経済への懸念に加え、4-6月期の株式市場の出来高が前期に比べ減少しているほか、米債券市場の取引が減っていることなども影響しているとされる。米国経済の力強い成長の兆しが見られた2019年初めの段階では、銀行株のパフォーマンスはS&P500種指数を大きく上回っていた。だが、貿易摩擦が米国経済に打撃を与えるとの懸念が最近広がり、米国株が売られた。
米銀行株の下落、金利低下だけが理由にあらず
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