香港では毎年6月4日の夜、何万もの人々が各地の主要な公園に集まり、ろうそくに火をともす。1989年に天安門広場で命を落とした人々を追悼し、加害者である中国共産党を非難するためだ。香港は中国で唯一、中央政府を非難する大規模な抗議行動が容認されている場所だ。しかし、天安門事件から30年の節目となる今年、抗議行動の準備を進める人々の心中をかすめる一つの問いがある。「一体いつまで続けられるだろうか」香港はこれまで何十年にもわたって、反対意見の表明や演説を容認する文化を誇りにしてきた。しかし今、多くの人々は中国政府の強い影響下でこうした自由が抑圧されつつあることを懸念している。追悼集会では毎年、「CCP(中国共産党)を打倒せよ」「今こそ中国に民主主義を」「一党支配を終わらせろ」といった叫びが聞かれる。演説者らは中国共産党に対し、天安門での虐殺を認め、天安門で学生らが求めていた民主主義を導入するよう要求する。
天安門30年、香港「言論の自由」に暗い未来
中国政府の強い影響下で自由が抑圧されることが懸念されている
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