非製造業の小規模企業は、
景気回復期でも人員を減らした
今回の景気回復期に、製造業の売上高は減少したが、非製造業の売上高は増えた。また、利益も伸びている。
このように、非製造業全体の数字を見る限り、順調であるように見える。だから、今後の日本の経済を支えるのは、非製造業だと考えられるだろう。
しかし、業種別、企業規模別に見ると、大きな問題を抱えている部門がある。小規模企業や業種では小売りやサービス部門だ。
それは、前回2019年5月30日付け「原油価格下落の恩恵が家計に及ばず、消費主導の成長機会を逸した」で書いたように、人件費の圧縮によって利益の確保が行なわれるメカニズムにつながっている。
日本経済の停滞の基本的な理由は、ここにあると考えられる。