――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  世界各地に大挙して押し寄せる中国人旅行客は、中国政府にとって手軽に利用できる経済的な武器となっている。米国に対する威力はそれほどではないかもしれないが、それでも教育産業や高級品業界などにある程度の一撃を加えることができるかもしれない。  複数の中国省庁は今週、国民に対し、米国への旅行や留学を考え直すよう注意を促した。その理由として、米国による査証(ビザ)発給の拒否や、銃撃事件や窃盗の頻発を挙げている。だが本音は明らかで、貿易を巡り米国に圧力を掛けるための動きである公算が大きい。