しかしもう1社は、説明会と筆記、面接のみで接触時間は5時間程度、採用チームのスタッフとしか話ができていませんでした。

「その会社で1日職場見学とか同行営業させてもらって、社員や働く環境を見て比較した方がいいのでは?」とアドバイスをし、その学生は採用担当に打診をしました。しかし断られたのです。そのことがきっかけで、その学生は内定をもらっていた大手企業を辞退し、当社に入社することになったのです。

 リアルな自分たちを見せられない会社は、これからの時代は選ばれないのではないでしょうか。

 今は「ありのまま」を見せることが、一番魅せられる時代なのではと考えています。ナビやスライドの文字情報よりも、自分の目で確かめたリアルな情報の方が決め手になるのです。

 企業の選考は、「見極める」ためだけのものではなく、「魅力づけ」をしていくプロセスであることを忘れてはなりません。

内定者ゼロだった福島の製造業の会社が
内定辞退ゼロへ

 福島にある社員62人の、ある製造業の事例をご紹介します。ナビに掲載しても、合同説明会に出展しても学生が集まらず、唯一の内定者も入社直前に内定を辞退されてしまうという状況でした。

 そこで、「選ぶ採用」から「選ばれる採用」へ変えたことで、2019年卒の新卒採用活動では6名内定を出し、内定辞退ゼロで全員が入社することを実践できました。

 その会社説明会では今後、これまでの一方的なスライド形式の会社説明から、創業からの軌跡が分かるムービーの上映や、実際に社員が製造現場で働いている場所を見学できる社内ツアー、クイズ形式で会社のことを理解していくワークショッププログラムを一新し、学生が受け身ではなく、能動的に当社の理解が深まる企画にトライしました。