・お腹は気になるが、時間やお金をかけたくない
・運動はしているが、お腹の悩みを解決できない
・お腹を凹ませて、人生を変えたい
そんな方のために、好きなものを食べても運動しなくてもやせて、腰痛、猫背などの不調も改善する「合理的な方法」をお伝えしていきます。ビジネスと同じで、まずお腹が出る原因を探り、目標を設定すれば、とるべき手段が明確になり、おのずと結果はついてくる、そんな方法です。(初出:2019年6月13日)

お腹が出る原因は、運動不足ではない【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

スポーツ選手のお腹が
出てるって、どういうこと?

お腹が出る原因は、運動不足ではない【書籍オンライン編集部セレクション】植森美緒(うえもり・みお)
1965年生まれ。健康運動指導士。ダイエットに失敗した10年間の経験を生かし、リバウンドしない方法を提唱。自らもそれを実践し、最大60kgから14kg減量した体型を維持している。スポーツクラブ、カルチャースクール、専門学校、整形外科、自治体、健康保険組合、企業、女性誌など多彩なステージで活動を重ねている。実践のしやすさと続けやすさをモットーにしたセミナーは、その場で効果を実感できる点が参加者からも好評。著書に、『30秒ドローイン!腹を凹ます最強メソッド』監修:石井直方(高橋書店)、『腹だけ痩せる技術』(メディアファクトリー新書)、『世界一簡単な「くびれ」の作り方』(PHP文庫)など多数。

 突然ですが、プロ野球選手や競輪選手のお腹が出ていることに気づいて、「あれっ?」と思ったことはありませんか?

 私はそれに気づいたとき、ものすごく驚きました。彼らは運動不足どころか、運動するのが仕事です。それなのにお腹が出ているのは、いったいどういうことなのか。

 私のなかの結論は、お腹が出る原因は「運動不足」ではない、ということです。プロ野球選手や競輪選手でお腹が出ている人がいるのは、彼らは、お腹を凹ませる目的で体を鍛えているわけではないからなのです。

 では、食生活のせいなのでしょうか。

 確かに、お腹の出具合に関係はありますが、原因ではないのです。食べ過ぎが原因なら全身に脂肪がつきますが、まったく太っているわけではない、それどころか、やせているのにお腹だけ出ている人は珍しくありません。

 お腹が出る原因は何なのかというと、端的に言えば、お腹を引っ込める筋肉を「使えていない」または「使っていない」からです。

腰痛を治すつもりが、
お腹も凹んだ!

 そもそも私がお腹を引っ込める動作に着目したのは、腰痛がきっかけでした。

 24歳のときにスポーツクラブのインストラクターだった私は、腰が痛くなるとやむを得ず腰痛用のコルセットを使っていました。

 腰が痛くても体を動かさねばならず、コルセットを巻くときにはより強く固定するために、お腹を引っ込めて巻いていました。ところが、コルセットをしているあいだだけは腰が楽になるものの、コルセットを使わないでいると再発します。

 その堂々めぐりから抜け出したくて、コルセットに頼りすぎないように、コルセットを使えないときにもお腹を引っ込めておくことを意識しました。しばらくすると、腰痛が楽になったうえに、ジャージがゆるくなっていることに気がついたのです。

「お腹が以前よりも凹んでいる!」

 それはそれは、大きな衝撃でした。当時の私は今より体重7kg、ウエスト7cmは多く、ハードな腹筋運動やエアロビクスを行ってもお腹の見た目は一向に代わり映えしないという苦い思いをしていたので、目からウロコ的な驚きがありました。

 それ以来、私はお腹を引っ込めて凹ませるダイエット方法を30年近く、自分自身が実践しながら指導と研究を続け、現在の結論を導き出したのです。