中国が技術覇権へと歩を進める中、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)をはじめとする企業がトランプ米政権の標的にされている。だが長期的に見れば、中国はさらに切迫した問題に直面している。中国はファーウェイのような世界的競争力を持つ大企業をより多く育てることができれば、急速な成長軌道を維持する確率はそれなりに高くなる。労働人口の高齢化でコストが上昇し、財政に負担となるとしてもだ。さもなければ、今後10年で成長がさらに大幅に減速する恐れがある。トランプ大統領と側近らは、ファーウェイや同業の中興通訊(ZTE)といった中国のハイテク大手の成功について、主な決め手となったのは国家の大々的な支援や、時として露骨な産業スパイ活動だと考えている。一方、こうした中国企業を応援する向きは、アップルのように顧客が製品にほれ込んでいることが成功要因だと指摘する。
中国のIT大手、ぜい肉の巨人か筋肉質か
有料会員限定
あなたにおすすめ