二つ目の経営者の仕事は適切な経営指標の設定です。


 慶應義塾大学大学院・経営管理学科の岩本隆特任教授は「データがないと、センスのない経営者になった途端に会社がボロボロになってしまう。データを基に論理的に経営すべきだ」と指摘しました。

 商品市場に適応する事業活動の指標としてP/L(損益計算書)が、資本市場に適応する財務活動の指標として時価総額がありますが、労働市場に適応する組織活動はそうした指標のないままに、カンや経験で取り組んでいるケースが非常に多いのです。

 モノサシ(定量指標)を基にPDCAサイクル[Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、 Act(改善)]を回していくことで、組織活動は最適化されるはずです。

 三つ目の仕事は環境変化に合わせた組織施策の変更です。

 東京大学大学院・経済学研究科の柳川範之教授は「長年居続ける人がメインだった人事評価の仕組みが成り立たなくなってきている」と指摘しています。

 終身雇用・年功序列・新卒一括採用といった旧来型組織の3種の神器を手放し、流動雇用・即時精算・常時採用といった変化のスピードの速い時代の組織へとアップデートしなければなりません。