名門私立大学の平成時代を総括すれば「平成勝ち組」が慶應義塾大学、明治大学、「平成負け組」が早稲田大学、立教大学、中央大学である。
偏差値において(上表参照)、あるいは両方に合格した受験生がどちらに進学するかの「ダブル合格勝負」などから判断すると、早稲田は慶應に、立教、中央は明治の勢いに負けた。志願者数でも明治が伸びた(下図参照)。
偏差値も志願者数も、募集人員数や、AO・推薦入試の割合、併願のしやすさといった入試戦略の影響を受け、それだけで優劣が測れるものではない。それでも偏差値は合格最低ラインの難易度を測るものとして、志願者数は人気のバロメーターとして、一定の価値を持つ。数年という短期的な「点」の比較ではなく、長いスパンの「線(フロー)」で追えば、平成時代が大局的に捉えられよう。