「明治と並ぶなんて!」。
一昔前に中央大学法学部を卒業した男性は、近年の偏差値は「プライドが許さない」と憤る。
名門の中央大学法学部は「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中大、法政大学)で断然トップだった。だから進学先に選んだ。それが今は、格下だった明治の偏差値と並んでいる(下表参照)。
志願者数では他を圧倒するボリュームを誇る(下図参照)。しかし、定員規模も大きいので、2018年の志願倍率(志願者数÷合格者数)は「早慶上」(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学)、MARCHの中で最も低い3.7倍だ。
前述の大学のほとんどで18年の志願倍率は1992年と比べるとマイナスとなっている。司法制度改革で弁護士がだぶつき、食える職業ではなくなった。学力トップクラス層の法曹ルート離れが起きて久しい。
廃止ラッシュが続く法科大学院においては、立教と青学が18年度以降の学生募集を停止した。残っているのは法律学校が発祥だったり、法学部にレゾンデートルを見いだしてきた大学が多い。赤字を垂れ流しながら「やめるときはみんな一緒」(大学幹部)の我慢比べ状態になっている。