『医者が教える食事術 最強の教科書』を教科書に、中年メタボライターがダイエット挑んでいる本企画もいよいよ5回目。12日間で7kgの減量に成功!このまま目標体重まで行くのかと思いきや、まさかの停滞期突入! 心折れそうになりながらも、気分転換もかねて、今巷でブームになっている「糖質制限メニュー」めぐりをしてみることにしたのだが…。
糖質制限は、はたしてつらいのか?
連載企画の担当者、Kさんに心配されてしまった。
「前回のレポート、急いでやせようとしてえらい質素なものばっかり食べてませんか?」
「いや、これ、あくまで無理せずにお腹いっぱい食べてもやせられる、という企画なので、あんまり清貧なものばっかり食べられても困るんですよね」
そんなこと言われても…だ。
しがないライターの身。毎日が「酒と薔薇の日々」というわけにはいかない。人から声がかかって飲みに行く機会もそうそうあるわけではない。
1人でふらっと外食に、となると焼き鳥とか、もつやきとか、明らかに糖質が少ないメニュー専門店に偏るのは致し方ないではないか。
自炊にしても、今まで料理なんてしたことがない男が、数少ないレシピレパートリーから糖質の少ないメニューを作ろうと、実は悪戦苦闘しているさなかなのだ。
たしかに、清貧生活を送っているように見えるかもしれない。だが、それはかなり誤解があるようだ。個人的には、企画が始まるまでの糖質にまみれた食生活を、米を豆腐に置き換えるなどの工夫でタンパク質と野菜・海藻中心にしただけだ。
最初こそ、糖質中毒を抜くのに苦しんだが、それが済んでしまえばそんなに苦しいと思うこともない。
お酒も飲めるから、つきあいや、新しい飲み屋を試してみる楽しみを断念することもない。実は、思ったよりも行動が制限されないのは、ありがたいことだ。
冒頭でお伝えした通り、前回は自炊のあれこれを紹介したが、もちろんそれだけで日々過ごしているわけではなく、自炊に目覚めたといっても、作るのが面倒な日もある。
今回のダイエット企画を始める前は、夜、小腹が空いたときにはついついコンビニでポテトチップスやアイスクリームを買ったり、近所のラーメン屋に駆け込んだりして、とりあえず腹を膨らませていた。
企画を始めてからは、そんな「糖質爆食い」をやめたことで、急激な空腹に意識を奪われることがなくなったので、ゆっくり落ち着いて美味しいものを食べさせてくれる店を探す楽しみができた。
まず、最近行く頻度が増しているおしゃれカフェ兼お惣菜屋さんの実力を写真で見ていただこうか。
この日選んだのはゴーヤチャンプルー、カシューナッツの炒め物、ブロッコリーと卵のサラダ、卵とキムチの炒め物。そして、みそ汁。色とりどりのメニューである。
「ごはんはいかがですか?」と笑顔でいつも問われるが、「すまんな、ごはんは食べられないんだ」と内心思いつつ 、同じ値段のみそ汁を頼んでいる。このみそ汁もだしがきいていて実にうまいし、具だくさんでダイエットと健康に貢献してくれていると思う。
最近ハマっているのは、ちょっと糖質は入るが緑黄色野菜やいもなど具だくさんのグリーンカレー。これから確実に私の体の何割かを構成することになるであろう、豆腐といっしょに、じっくり味わって食べる。
本企画が始まるまではいつも必ず頼んでいた焼きビーフンを食べることができないのは寂しいが、そのおかげで別のメニューに手を出すことになり、結果的に世界が広がったのはうれしいことだ。
この間選んだ大根とこんにゃくとさつま揚げの炒め煮は、ごまと、ごま油の風味、もちもちとした食感がすばらしい逸品で、「俺は今まであの店でこれを食べずにいたのか」と思わされたほどだ。