米大統領選、各陣営サイバー攻撃対策は依然脆弱Photo:PIXTA

 【ワシントン】2020年の米大統領選挙に参戦する各陣営は、サイバー攻撃対策強化のため幾つかの措置を講じているが、依然として多くの課題を抱えている。ドナルド・トランプ米大統領が、政敵にとって打撃となる外国政府からの情報を受け取るかもしれないと発言したことで、この問題への関心が一段と高まっている。

 2016年大統領選挙でヒラリー・クリントン陣営の選挙対策本部長を努めたジョン・ポデスタ氏が、スピアフィッシング(標的型フィッシング)攻撃の電子メールを開いたことで、同氏のアカウントへのロシア・ハッカーの侵入を許し、同氏のメール内容がウィキリークスを通じて公表される事態となった。それから3年を経て、大統領選挙の各陣営は現在、セキュリティー担当者を雇用し、暗号化機能付きのメッセージングアプリを利用し、機密情報へのアクセスを制限している。

 しかし、元職を含む米当局者やサイバーセキュリティー専門家、さまざまな選挙キャンペーンにかかわってきた人々は、幾つかの重要な領域で対応が不十分だと指摘する。各陣営は、ハッキング兆候に関する情報共有には消極的であり、各陣営が無料か安価でのセキュリティーサービスを受けることを妨げる各種規制あることに加え、技術的進歩によって、脅威を阻むことが一層困難になっている。

 ヒラリー・クリントン陣営を狙ったのと同じ外国勢力が再浮上しつつある兆候が、既に見られる。