うつぶせになると、重力を利用して体をまっすぐに伸ばすことができます。
また、背中側の肋骨が体重による圧から解放されるため、ごく簡潔に言うと、肋骨、背骨、その周辺の筋肉の緊張がゆるんで伸びやすくなり、猫背の予防や姿勢改善につながるのです。
姿勢を正すエクササイズは世にたくさんありますが、重力の影響を受ける立ち姿勢でのエクササイズでは、背筋を伸ばすのに負荷がかかり、同じ姿勢をキープするのが難しくなります。
ですが、うつぶせ姿勢なら重力に対して筋肉を使う必要がないため、その分だけラクに姿勢をよくすることができます。
現代人は年齢を問わず、呼吸の浅い人が多くなっています。
これは姿勢の悪化などによって、肋骨や胸が広がらない呼吸になっているためです。
うつぶせになることで背中側の肋骨が緊張から解放されると、肋骨が広がりやすくなって、呼吸がしやすくなります。
さらに、腹部の臓器がお腹側に下がるため、横隔膜の圧迫が軽減されて動きが活性化します。
この横隔膜の活性化によって、肺にたくさんの空気が入り込み、深い呼吸ができるようになるのです。
呼吸が深くなると、副交感神経が優位になり、自律神経のバランスが整えられます。
すると、自律神経のバランスが崩れることで起こるさまざまな不調が解消へと向かうというわけです。