人生が変わる喜びを
味わっていただきますように

 考えてみると、私自身の人生もお腹を凹ませることで大きく変わりました。10年間も様々なダイエットに失敗し、あきらめきれずに一念発起してOLをやめてスポーツトレーナーを目指してからもう30年以上になります。

 正直なところ、自分がこんなに長く「運動」に携わる仕事をするとは、夢にも思っていませんでした。なぜなら、私はもともと文科系で運動神経がけっしてよいとは言えず、正直に言うなら「運動嫌い」だからです。

 トレーナー修行中にひどく腰を痛めたときには、腰痛に対する認識はゼロでしたので、自分の体に何か起きたのか、このまま一生歩けなくなってしまうのではないかと、絶望的な気分になったものでした。

 なんとかスポーツクラブに就職して数々の疑問と向かい合ううちに、「運動」の本質的な意味について考えるようになりました。そして、指導経験を積むなかで、わさわざ「運動」をしなくてもお腹は凹むし、十分に健康的な生活ができるということを確信するようになりました。

 スポーツや運動するのが好きな人は素敵です。けれど、運動が好きではない人もいるし、たとえ好きな人でも忙しくてできなくなることもあります。

 運動の原点は日常動作であり、生活のなかで意識的に体を使うことの効果を伝えたい。そんな思いが19冊もの著書として形になりました。

 もし、腰痛に見舞われることがなかったら、お腹を引っ込めることにお腹を凹ませる効果があることに気づくことはなかったでしょう。

 そのときには失敗したように見えても、つらい経験が貴重な体験となりました。あきらめずに問題を解決する能力を高めることの大切さを今も感じています。困難に直面したときでも物事を前向きに考えられるようになったことは、私の人生においてかけがえのないことです。

 姿勢を見直してお腹を引っ込める、ちょっとした意識ひとつで人生がよい方向に変わる喜びを直接お目にかかれないあなたにも味わっていただけますように願っております。