米小売り最大手ウォルマートは、管理職への昇進を希望する一部従業員の適性見極めに仮想現実(VR)のヘッドセット(250ドル)を利用している。同社は米民間企業で最も多くの従業員を擁する。新しい中間管理職を選ぶプロセスの一環としてVRの技能評価機能を使い、買い物客の怒りや乱雑な通路、働きが足りないスタッフへの対応を見ている。VRを使った訓練はさまざまな業界で拡大。多くの労働者を短時間で教育したり、電気技師や航空機の操縦士といった高技能労働者の技術力を見極めたりするのに使われている。しかし、従業員の長短所や潜在能力を測るウォルマートの活用法は大きな意味を持つ。VRによる評価が大量の時給労働者に拡大し、一部のケースでは昇給や降格の判断に使われるからだ。