とくに、その人の好みを覚えておいたり、その人の周囲の存在にも気づかっていることを伝えたりすると、必ず喜ばれるものです。

 メモは、「次に会う機会に生かす」ことに直結します。

 そんなわけで、メモは絶対にとったほうがよいのです。

手土産には必ず
「ストーリー」を添える

 営業の方は、お客様を訪問するとき、手土産を持っていくことがあると思いますが、この手土産も、雑談につなげることができます。

 どうするのかというと、手土産に“物語”をつけるのです。

 たとえば、あなたが山梨県の出身なら、信玄餅を手土産にする。

 あなたが京都の出身なら、八ツ橋を手土産にする。

 ご当地モノは、話題も広がりやすいので、やはり強いですね。

 渡しながら、「実は私、山梨の出身で」と伝えると、それだけで「信玄餅=山梨出身の○○さん」と相手の記憶に残ります。

 ときには、「うちの母親も山梨なんだよね」なんて返ってきて、それが「ラ・ポール」を築くきっかけになるかもしれません。

 ラ・ポールとは心理用語で、「橋を架ける」という意味のフランス語です。人がお互いに信頼し合い、安心して語り合える、心と心に橋が架かっているような状態のことを意味します。

 お客様に謝りにいくときに、それほど深刻なケースでなければ、東京なら新橋四丁目にある老舗の和菓子店、「新正堂」さんの「切腹最中」を手土産にして、

「私の代わりに、最中が腹を切りました。どうかお納めください」

 などと言えば、それだってちょっとした物語です。

 お客様の開店祝いに花を贈るときも、その花の花言葉を使って、

「胡蝶蘭の花言葉通り、『幸福が飛んでくる』お店となりますよう」

 なんてメッセージカードを添えるだけで、効果がまるで違います。ちょっとこの人、ベタだな、ロマンチストだなあと思わせるぐらいで、ちょうどいいんです。