不祥事不正を起こす企業の問題点とは Photo:PIXTA

ルール違反を繰り返す企業の
あしき体質2つのパターン

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 社会が企業を見る目は年々厳しくなっており、社員に対してコンプライアンス教育を行う企業が増えています。しかしながら、いまだに企業不祥事が後を絶ちません。今年も半年が過ぎましたが、有名企業の不祥事がいくつも報道されました。

 なかでも大きく話題になったのが、レオパレス21のアパート施工不良問題です。2万棟近くで建築基準法違反が発覚し、多くの入居者が退去せざるを得ない状況になっています。もちろん、レオパレスにとっても、大きなダメージとなりました。同社は経営陣を大幅に入れ替えましたが、解決までにはまだまだ多くの時間がかかりそうです。

 同社だけでなく、法令違反や不正などが起こる組織には、その風土が長年にわたって染みついており、体質が改善できていないことが往々にしてあります。私は、こうした法律や規則に反することをいとわない組織には、2つのパターンがあると思っています。

 1つは、悪いことをしていると分かっていながらも、企業における「目的」と「目標」の違いが理解できず、数値的な結果を出すために不正や規則違反といった手段を選んでしまうタイプ。もう1つは、「ルール違反の何が悪いんだ」と、開き直ってしまっているタイプです。これは論外で、つける薬がありません。