「新人時代は地方の都市で飛び込みの営業をやっていた。訪問先は中年から高齢の方が多く、フレッシュな自分が汗だくになって飛び込みをやっている絵づらが結構ウケることに気が付いた。『がんばってるね』といたわってもらうところから会話を広げやすいので、営業成績アップにつながった。

 それに気づいてから、訪問前は車移動でもあえて冷房をつけないなどの汗をかく工夫をするようになった。あれができたのもスーツがあるからこそ」(Gさん/39歳男性/営業)

 極めて限られた状況であるが、スーツの呪縛を逆手に取った賢いやり口もあったものである。

「スーツ勤務になったら嫌だ」
私服勤務の現場から

 なお、#SuTooに賛同するアラフォー男性の声は以下である。

「スーツは仕事の憂うつさを増している存在な気がする。私服ならもっと『会社に縛られている』という感じが薄まって楽しく働けるのでは」(Fさん/40歳男性/営業)」

「いいですね、#SuToo。もっとやってほしい(Hさん/38歳男性/事務)」

 このHさんは小学生の頃から図工の通知表で1~2をずっとマークし続けてきた生粋の不器用さを誇っており、社会人になってから今に至るまで、ネクタイを結ぶのがずっと苦手である。

 毎日ネクタイを結ぶのに約10分を要し、長い時は20分、一発でうまく結べるのはふた月に1度くらいの稀(まれ)さ。遅刻しそうな時間になってもネクタイが結べずにもたもたしていると、いらいらがいよいよ極まってヒステリーを起こし、そのままネクタイで自分の首を絞めるなどしていた。


 社会人を3年経験してようやく出勤前のネクタイ装着に悩まされることはなくなったが、それも装着のスキルが向上したわけではなく、よれよれで前と後ろの長さのバランスがおかしなことになっていても、それを許容するいいかげんさを身につけたがゆえであった。

「ネクタイは本当に地獄。上手につけられたら問題ないけど。

 女性が好きな男性の仕草(しぐさ)に“ネクタイを緩める”というのがあると度々聞くんで、ネクタイにメリットが生まれるのってその瞬間だけではないか。