MMT提唱者の一人、ケルトン教授
MMTの提唱者の一人、ケルトン教授を招いて、7月16日にはMMTと日本経済をテーマにシンポジウムが開かれた Photo:Bloomberg/gettyimages

財政赤字を積極容認する「現代貨幣理論(MMT)」は、欧米でリベラル勢力がよりどころとした理論だが、日本ではアベノミクスの政策ブレーンなど保守派やリフレ派が入り混じって「異端の理論」に熱いまなざしを送る。双方がそれぞれ、MMTの提唱者の1人、ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授を招いて討論会などを企画。16日には第一弾の「国際シンポジウム」が開かれた。

 記者会見ではケルトン教授は、10月の消費増税には慎重な考え方を示す一方で「日本がMMTにより整合的な政策をとるならもっと積極的な財政政策をしていたはずだが、それでもいくつかの面で日本はMMTが数十年、主張してきたことが正しいと立証し世界に重要な教訓を与えている」と語った。MMTへの熱狂の背景には何があるのか(ダイヤモンド編集部特任編集委員 西井泰之)

「次は財政出動」と動く
アベノミクスのブレーン

 6月末、議員会館や都内のネット放送局を回る藤井聡・前内閣官房参与(京大教授)の姿があった。

 行く先々で、インフラ整備など公共投資拡充のための長期計画策定や消費増税延期、赤字国債発行による教育無償化などを訴えている。

 昨年末までは安倍首相の政策ブレーンだった。