ソフトバンクが狙うアスクルの物流

 こうした中で、「ガバナンスの観点から看過しがたい支配株主による強引な株主権の行使だ」と批判し、一連の経緯の暴露に踏み切ってまでアスクルが大株主に反旗を翻したのは、ヤフーへの不信感が大きい。

 昨年見直したロハコの事業戦略は、ヤフー側の幹部も参加する定例会議で議論を続けて立案したものだ。

 また、株主総会に上程する取締役候補者を説明した6月5日の取締役会でも、ヤフーから送り込まれた役員は異論を述べなかった。

 あるアスクルの幹部は、「株主総会の決議を考えると詰んでいる。だが、気持ち悪さがあって受け入れられない。二転三転する支配株主の考えでさまざまなことが決まっていく会社の株を、証券市場で取引してもらえるのか」と訴える。

 また別のアスクル幹部は、今回のヤフーの動きを、「孫(正義)さんが物流をやりたがっているからだ」と指摘。「ロハコを譲渡した時に、こうなればアスクルもヤフーもハッピーだという具体的な説明がヤフーからはない」と打ち明ける。

 親会社であるソフトバンクの意向を受け、物流という武器を持つアスクルを、意のままに操れる経営体制に塗り替えるべくヤフーが動いているとアスクル側には映る。
 
 岩田社長は18日午後1時半から都内で記者会見を開く予定だ。株主総会での敗北はほぼ確定しており、退任が避けられない状況で何を語るのか。