消防署には、指輪を切るリングカッターという専用の機械があるそうです。
写真はイメージです Photo:PIXTA

指に食い込んだ結婚指輪を
MRIのために外そうとした

「そうかぁ、指輪を付けたままじゃダメなのね」

 50歳の誕生日を迎えるのを記念して、MRI検査付きの人間ドックに申し込んだ千春さん(仮名・49歳)は、注意書きを見て困惑した。

「金属製のアクセサリーは取り外してください」と書いてある。

 でも、どうやって?

 婚約と結婚から20年近く付けっ放しの婚約指輪と結婚指輪は、ぷっくりと太った指にがっつりと食い込んでいる。ちなみに結婚指輪をはめているのは左手の薬指、婚約指輪をはめているのは右手の薬指だ。

 以前、あまりの食い込みぶりに心配になり、外そうと試みたことがあったが、関節のところで止まり、動かなかったのでやめた。多少の痛みは我慢して、頑張って引っ張れば抜けるのだろうか。

 Webで検索すると、安全ピンと糸を使って抜く方法が紹介されていた。糸の端っこをピン先で突っつくようにして指輪に通し、残りはチャーシューのようにぐるぐると指に巻き付ける。後は指輪に通した糸を引っ張るだけ。あら不思議。魔法のようにするりと抜けるのだった。

「これならできそう」

 夫の鉄郎さん(仮名・51歳)に協力してもらい、まずは婚約指輪から挑戦してみた。木綿糸を指輪に通し、引っ張ってもらう。最大にして唯一の難関は関節部分だ。思い切ってぎゅっと引っ張ってもらうと骨がつぶれるように痛み、関節から先は見る間に紫色に変色した。痛すぎる。