アサヒビール本社
浅草の本社から「スーパードライ」の世界展開を進めるアサヒグループホールディングス Photo by Takeshi Shigeishi

国内ビール最大手のアサヒグループホールディングスが19日、ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブから豪州のビール事業を約1兆2100億円で買収すると発表した。改善傾向にあった財務体質を毀損してまで、彼らが巨額買収に踏み切った理由は何か。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

「ビール市場世界戦略のピースが揃った」

 「プレミアムビール市場でプレゼンスを高めていく世界戦略を進める上で、ようやくピースが揃ったということだ」――。

 19日、豪州ビール最大手のカールトン&ユナイテッドブリュワリーズ(CUB)買収を発表したアサヒグループホールディングスの幹部は、こう打ち明ける。

 CUBは、親会社でビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)の豪州事業だ。アサヒは同日、インベブと株式売買契約を結び、約1兆2100億円を支払うことで合意。インベブからは16年に西欧ビール事業を約3000億円で、17年に東欧ビール事業を約8900億円で買収しているが、今回はそれらを上回る過去最大の巨額投資となる。