次に会ったとき話しやすい接点をつくる

 私はピューロランドに赴任する前からさまざまな研修を手掛けてきたこともあり、職場コミュニケーションを改善する方法について、他社の成功事例を含めていくつも見聞きしてきました。その中でピューロランドにもっともマッチすると考えたのが、社員同士ができるだけたくさんの人と話す「対話フェス」と銘打ったイベントの開催です。

 対面式で2列に並んだ椅子に座り、2〜3分ごとに席を移動しながら一度のイベントで20人以上と話してもらいました。一番の目的は年齢や性別の壁を越えて、いろいろな人と直接1対1で話をすることです。

 一度でも話したことがあれば、つぎに会った時は挨拶したり、仕事の相談もしやすくなったりします。それが偶然の機会に頼った1~2人との対話ではなく、「対話フェス」という仕掛けでたくさんの人に会うことになり、社内のコミュニケーションが一気に進むだろうと考えたのです。

おじさん社員と若い女性スタッフの壁を取りはらったピューロランドの社内コミュニケーション術2014年9月からサンリオピューロランドで導入された社員コミュニケーションを活性化させる「対話フェス」の風景。中高年の男性社員や若い女性スタッフなど、年齢や性別の「壁」を取りはらった。