同社は、「カーブサイドピックアップ」という、ネットで注文して店頭で商品を受け取るという仕組みを広げている。

 自動車社会の米国ならではといえるサービスだが、決まった時間に店舗のネット注文専用の受け取り場所に自動車で乗り付け、あとは店舗の従業員が注文した商品を運んでくれるというドライブスルー方式のネットビジネスである。ウォルマートはこれが当たり、現在店舗を拡大中だ。

 日本でもごくごく一部のスーパーが同方式を採用していたが、まだほとんど広がっていない。あえていうなら、店頭に設置されたロッカーで注文した商品を取り置くサービスがこれにあたるだろう。

 しかし、今後は有職主婦の一段の増加で、自動車に乗ったまま、ネットで注文した商品を受け取れるというサービスが広がりをみせるのは間違いないだろう。

 そうはいっても、店舗まで取りに行くのが億劫(おっくう)、自宅で受け取りたい、自宅近くの店舗で受け取りたいというニーズが依然強いのは確か。

 ならばEC事業者側でもうかる商品政策に変更するかだ。先述のとおり、高粗利益率商品と低粗利益率商品をいかに組み合わせて買ってもらうかが一つの方法論になる。

酒類専門店のカクヤスは
宅配を実施して利益も出している

 酒類の専門店チェーン、カクヤスは宅配事業を展開している。それも都内の半径1.2キロメートルごとに1店の店舗を設置しながら、宅配を実施して利益も出している。もちろん物流費高騰の昨今も、店舗からの宅配はビール1本から無料で配達するというモデルは変えていない。

 酒類は加工食品と同じように低粗利益率である。なぜ、かつての酒屋の「御用聞き」方式のように、宅配までして利益を出しているのか。

 秘密は一般消費者向け宅配と、小規模なレストランやバーなど業務用の宅配を混載していること。