300円ショップ、ミカズキモモコの店頭
300円ショップ、ミカヅキモモコの店頭

300円均一ショップ「ミカヅキモモコ」が打ち出した新戦略が注目されている。300円の均一価格で成長してきた300円ショップの一角に500円や700円の商品が並んでいるのだ。なぜあえて300円のカラを打ち破ろうとするのか。(流通ジャーナリスト 森山真二)

300円は躊躇なく使う
ギリギリの価格

「ミカヅキモモコ」という300円ショップをご存じだろうか。300円ショップは最近、急成長している小売りの業態だ(筆者の過去記事:「100円ショップ」は時代遅れ!?「300円」ショップが急成長している理由」参照)。

「ミカヅキモモコ」を運営する(株)三日月百子の社長、物河昭氏が300円ショップをスタートしたキッカケはこうだ。娘さんが小さい時に毎日のようにプリント倶楽部(プリクラ)を撮りたいからと、その料金300円をせがまれていたという。

 しかし、その時「300円というのは、大人も子どもも衝動的に使い続けても、もったいないと感じないギリギリの金額だろう」と考え、300円ショップ、ミカヅキモモコを創業したという。

 娘さんが毎日500円だったり、1000円をせがむようだったら「ちょっと待った」となったのだろうが、この「300円」という金額の持つ躊躇(ちゅうちょ)なく払える魔力が、お客を引きつけ、現在全国に72店を展開する300円ショップの有力チェーンになっている。

 価格は不思議である。

「〇〇円均一価格」のショップは、ダイソーが先駆けとなった100円均一ショップがあるが、ダイソーを創業した矢野博丈会長は「主婦が500円で30分楽しめるレジャーランド」をコンセプトに店作り、商品政策を展開した。