つまり、ビール1本でも宅配するというカクヤスのモデルでも利益が出るのは、小口の一般消費者向けと大口の業務用向けをうまく組み合わせて宅配しているからだ。

 高粗利益率の商品と低粗利益率の商品の組み合わせは、カクヤスのように大口と小口の商品の混載もあるが、この粗利ミックスの方法はネットスーパーにも通じる。

 ネットスーパーでは従来の商品ラインアップを見直して「付加価値の高いミールキットや店内で加工している総菜、さらに店頭と連動した生鮮食品を中心とした商品ラインアップに変えるべきではないか」(ある経営コンサルタント)という指摘もある。

 アスクルとヤフーのロハコでも、メーカーと共同でオリジナル商品を開発して、付加価値をつけた商品を投入している。これもまた粗利ミックスの方法の一つだ。

 しかし、EC事業でサービスレベルを落とさず物流コストを吸収できるとしたら、一番リーズナブルな方法が、身近な存在で社会インフラになっているコンビニエンスストアに門戸を開放してもらうことだろう。

コンビニが
EC商品の「共同受け取り拠点」になるか

 セブン&アイ・ホールディングスはEC事業「オムニ7」で、グループ商品に限ってセブン-イレブンの店頭で受け取れるようにした。

 このやり方を自社グループに限定せず、もっと他のECサイトの商品受け取りにも間口を広げれば加盟店の増収にもなり、成功の確率は高まるのではないかと思われる。

 コンビニがEC商品の「共同受け取り拠点」になれるかどうか。

 とにかく、物流コストを吸収できる方策をEC事業者ばかりでなく、流通側も知恵を出して取り組まなければならない局面にあるのは間違いないだろう。