必要なときに「テレワーク」が選べる強み
横河電機の働き方改革

「使用頻度は人によって異なるものの、一度テレワーク制度を利用したことのある社員はほぼ100%リピーターになってくれている」

 横河電機の人財総務本部人財センター労務課・金守貴紀氏は胸を張る。同社は、女性や外国人などあらゆる人にとって挑戦しやすい人事制度と職場環境をつくることを目標に、2015年から働き方改革に着手。その一環で在宅勤務制度を開始した。利用者の声を踏まえて軌道修正を行うなかで、働く場所を選ばないテレワークに制度を変えた。

 同社は海外売上比率が高く、時差の関係で取引先企業とのやりとりが深夜になることもある。「わざわざ深夜のテレビ会議のために会社に残る必要はないし、健康上も良くない」(同課長・山本康平氏)と、制約を設けたうえで深夜時間帯も制度を利用できるようにした。時間単位休暇とテレワークを合わせて利用するなど、各社員で利用方法は多様化している。

 制度の普及にあたって同社は、使いやすい環境づくりが必要と考えた。制度利用時の申請理由を不問としたり、「役員全員が在宅勤務を実施し、その様子をイントラネットに掲載」(金守氏)したりしている。

 また、そうしたソフト面と同様、もしくはそれ以上に重要なのがハード面のサポートだという。想像してみてほしい。自宅やサテライトオフィスで仕事をしていて、テレビ会議やコミュニケーション用のチャットなどがつながりにくい状況は、かなりストレスフルだ。そのため、IT部門と連携して万全なネットワーク環境を整備する努力も欠かせない。

 こうした取り組みのなかで、入社2年目以降の制度利用対象者約2000名のうち、半数が制度を利用。現在の1ヵ月の平均利用者数は約400名となった。一方で、まだ一度も制度を使ったことがない社員もいる。無理やり利用させる必要はないが、「誰もが必要なときに自由に制度を活用できることが大切」(山本氏)という考えのもと、今後も制度を使いやすい環境づくりに注力する。

毎月2800名がテレワーク活用
手当も支給するSCSK の“本気っぷり”

“激務”のイメージがあったIT業界で、率先して大胆な働き方改革に取り組んできたSCSKも今、テレワーク活用推進に力を入れている。2016年より「どこでもWORK」と題して、場所にとらわれない自由な働き方を実現するための施策を始めた。本施策の一環として2017年にテレワーク制度を全社展開し、昨年度は毎月約2800名が平均3回程度テレワークに取り組んでいる。

「少子高齢化による労働人口の減少、また将来的には介護に携わる社員も増えるだろうということもふまえ、『いつでもどこでも働ける環境』の実現が重要だと考えました」(SCSK人事グループ人事厚生部労務課課長・南政克氏)