俳優の大泉洋さんが主演を務める日曜よる9時からのTBSドラマ『ノーサイド・ゲーム』で、キリリとしたメガネ姿が印象的な笹本玲奈さん。
ミュージカルを中心に活躍してきた笹本さんが演じるのは、社会人ラグビーチームトキワ自動車「アストロズ」の敏腕アナリスト佐倉多英。華やかなミュージカルとは一転し、ラグビー選手に囲まれたにぎやかな撮影現場で“アナリスト”という難しい役柄に挑んでいる。
今夏いちばんの話題作といわれているドラマ『ノーサイド・ゲーム』に出演する笹本さんに作品にかける思いを語ってもらった。
――日曜劇場へのご出演は2009年に放送された同枠の「ぼくの妹」以来ですね。
連続ドラマのレギュラー出演は久しぶりなんですが、今回は池井戸(潤)先生の作品だということで、私自身が喜んだのはもちろんのこと、家族や親せきが大騒ぎになりました(笑)。
プロデューサーの伊與田(英徳)さんが、私が出ている舞台をよく観に来てくださっていて、「いつかご一緒したいです」と言っていたので、お話をいただいたときはすごくうれしかったです。
1998年に舞台「ピーターパン」で主演デビューし、ミュージカルを中心に活躍。近年の主な作品に「ジキル&ハイド」「マリー・アントワネット」など。11月から「ウエスト・サイド・ストーリー」にマリア役で出演予定。
――笹本さんが演じるのはアストロズのアナリスト(選手や対戦相手のリサーチや分析をする役割)佐倉多英ですが、どのように役作りをされたのですか?
福澤(克雄)監督から「多英は頭が良くてハキハキしているイメージだから、メガネをかけて、髪は少し短いほうがいいね」と言われたので、役作りのために髪を切りました。普段はメガネもかけていないし、髪も長かったので、初回の放送を見て私だと気づかなかった人もいたみたい。
原作を読ませていただいたとき、「ラグビーの知識がある程度ないとこの役はやっちゃダメだ」と思ったので、クランクイン前に徹底的に勉強をしましたね。専門用語を調べて、初心者でもわかるルール説明みたいなものを動画で見て、ある程度わかってから実際の試合の映像を見て研究したり……。
――演じてみていかがですか?
多英はラガーマンたちの中にいる紅一点、意識しなくても目立ってしまう存在だと思うんです。変に女性っぽく演じないよう気を付けています。
福澤監督からも、「多英は男性の中にいてもしっかり“立っている”感じがするからいいよ」と褒めていただきました。
――原作小説『ノーサイド・ゲーム』はどの段階で読まれたのですか?
発売されてすぐに読ませていただいたのですが、期待通りのすばらしい作品でした。期待どおりの逆転劇があり、期待通りの裏切りがあり、期待通りの下剋上あり。こういうのを待ってました! という感じで、すごく面白かったです。
――福澤組に初めて参加してみた感想は?
熱いです!みなさん本当に(笑)。特に、福澤監督自身も実際にラグビーをやられていた方なので、ラグビーに対する熱量がハンパないんです。
撮影に入る前、福澤監督とお仕事をした役者さんたちに聞いてみたら、「厳しくて、一見恐いけど、すごく愛情のある方だからしっかり監督の言っていることを受け止めて吸収したほうがいいよ」って言われて。現場に入ったら、その通りでした。