用意周到な計画的犯行

 青葉容疑者は銀行口座から10万円近くを引き出し、15日に新幹線で京都に入った。15、16の両日は京都市のホテルに宿泊。宿泊カードには本名と連絡先などを記載し、現金で支払っていた。

 そして15日から事件前日の17日まで、同社が制作した「響け!ユーフォニアム」の舞台である京都府宇治市のJR宇治駅や宇治川周辺を「聖地巡礼」したり、宇治市や京都市にある同社の関連施設周辺を歩き回ったりする姿が防犯カメラに写っていた。

 16日には京都市のインターネットカフェを約2時間利用。17日には宇治駅近くのホームセンターで20リットル用ガソリン携行缶2個とバケツ2個、台車などを約1万円で購入。事件当日の18日、ガソリン40リットルを約5000円で購入していた。

 17日午後から事件があった18日午前までは、スタジオから南西約500メートルにある公園のベンチで寝ている青葉容疑者に似た男の姿を近くの住民が目撃しており、ここで野宿をしたとみられる。

 そして事件は起きた。

 青葉容疑者はスタジオ1階にガソリン約10リットルをまいて多目的ライターで放火し、35人を殺害、33人に重軽傷を負わせたとされる。

 犠牲者は20〜60代の社員で、半数が20〜30代。司法解剖の結果、死因は焼死26人、一酸化炭素中毒死4人、窒息死2人、全身やけど2人、不詳1人。

 遺体の損傷が激しく身元の特定は難航したが、DNA鑑定で全員分が判明。府警は遺族感情に配慮し、身元をどのような形で公表するか慎重に検討している。