アマゾンが日本の電力ビジネスへ参入することを水面下でうかがっている。テクノロジーを駆使し、電気代という概念を破壊する戦略で攻め込んできたら、新旧含めた電力会社は“死”に追いやられるかもしれない。

大手新電力幹部が必死に
アマゾンへのつて探し

 ある大手新電力の幹部は青ざめた表情で、アマゾンジャパン合同会社のジャスパー・チャン社長への強いつてがないか必死に探し回っている。アマゾンと電力小売り事業で提携するチャンスを探りたいからだ。

 2016年4月に電力小売り全面自由化が始まった当初から、一部の業界関係者たちは、米国のITジャイアントであるアマゾンやグーグルが「電気代0円プラン」で攻め込んでくるとにらんでいた。

 限られた関係者の間でその話題が出ると、大手電力幹部は「電力ビジネスはそんなに甘くない。できるわけがない」「夢物語だ」とあざ笑った。

 冒頭の大手新電力幹部はこの5月、アマゾン参入のうわさを初めて耳にした。参入戦略の詳細な見立てを聞いた瞬間、背筋が寒くなった。

「電気代0円プラン? まずい。やられる」。とてもじゃないが笑えなかった。