アマゾン
アマゾンのクラウド「アマゾンウェブサービス(AWS)」は、最初から汎用的なサービスだったわけではありませんでした Photo:iStock/gettyimages

現在の情報社会で、世界の覇権を握っている4大企業GAFA(Google/Apple/Facebook/Amazon)。その共通点は「プラットフォーマー」であることだ。マイクロソフト、グーグルでエンジニアとして活躍し、現在は複数の企業で技術顧問を務める及川卓也氏が、アマゾンのプラットフォーム戦略をひもときながら、今後、日本企業がプラットフォーマーとして生き残るためのすべについて解説する。

成功するプラットフォームは
「垂直」につくられる

 プラットフォームとは、異なる企業が事業を展開していくための土台となる環境のことを指します。特にインターネットを使ったプラットフォームは「クラウド」とも呼ばれています。プラットフォーム上では、さまざまな企業のさまざまな事業が展開されます。

 GAFAと呼ばれる世界のIT4大企業は、いずれもプラットフォームを提供しています。今回は世界中のオンライン事業で利用されている、アマゾンのプラットフォーム戦略を取り上げましょう。

 アマゾンはクラウド「アマゾンウェブサービス(AWS)」上で、仮想サーバーやストレージ、データベースなど、ITのインフラとなる幅広いサービスを提供しており、その上でいろいろな企業がサービスをつくっています。

 日本でもプラットフォームを提供しようという企業はたくさんあります。ただ、私の持論ではプラットフォームを初めから用意して、その上で「各社で事業を展開してください」といっても使いこなしてもらうのは難しい。その理由は、汎用化されたつもりの機能が実際には汎用化されていないためです。提供される機能だけでは、各事業でやりたいことが完結しないのです。