策謀渦巻く界隈
寄らぬが吉

 ただれた界隈には、ただれた人材が集まりやすいのであろうか。類は友を呼ぶの事例を体現している界隈があった。

 Bさん(37歳男性)はバンドマンで、自分のバンドで活動しつつ他のバンドからサポートの要請があれば、ちょちょっと弾いて小銭を稼いでいた。

 そんな中、ある“ファミリー”とでも称すべき一団がいて、Bさんはしばらくそこに出入りすることになった。このファミリーは月に1~2回ペースでイベントを開いて、毎回100人程度の集客を上げていた。

「音楽をやるためっていうより、どちらかというと集金に力を入れている感じのファミリーで、自分は一線を画して付き合っていました。

 ここはリーダーを筆頭に幹部が数人いるのですが、その幹部が一見仲良さそうで、実はお互い陰口を言いまくっているという、なんとも陰湿な人たちでした」(Bさん)

 Aさんのケースに似ている。人の怖さ・醜さは陰口から始まるのであろうか。

「イベントに新しい女の子が通うようになると、いちいちギスギスしてましたね。『この子はおれのもんだ』みたいな暗黙のバトルが勃発するんです。ある時に入ってきた女の子は幹部全員と寝て、幹部にかわいがられつつ、やっぱり裏で幹部の悪口言ったり。この界隈の人たちは悪口ないと生きていけないのかなと(笑)。

 女の子に貢がせているのをおおっぴらにしている幹部の1人が、ある日『100万円する楽器買ってもらった』と喜んでいたのですが、相手の女の子の仕事が結構ハードな内容の風俗関係らしくて、それを聞いたときはさすがになんだか気が重くなりました」

 このあたりの筋書きは、ホスト界隈でも似たようなものを見聞きする。

「貢ぐ方も貢がれる方もいい大人だしそれでいいんでしょうが、まあ自分とは同じ人間として感覚が違いすぎるなと。ドロドロしたのがうつるの嫌だったので、そのファミリーには早々に出入りしないようになりました」

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