マイクロソフトは「Ninja(ニンジャ)」のニックネームで知られる著名ゲーマーと契約した。ゲーム実況配信市場でアマゾン・ドット・コムに挑む同社の戦いは新たな局面に入った。ニンジャことタイラー・ブレビンス氏(28)は今月、マイクロソフトのゲーム動画配信プラットフォーム「Mixer(ミクサー)」で独占的にゲームの実況配信を始めた。市場を圧倒的に支配するアマゾンのプラットフォーム「Twitch(ツイッチ)」からマイクロソフトが大物を引き抜いたのはこれが初めて。ブレビンス氏はツイッチ最大のスターだったが、最近、契約が終了した。ブレビンス氏と両社の契約内容は不明だが、ミクサーが同氏を引き抜いたことでマイクロソフトは熱気を帯びるストリーマー人材市場の買い手になった。年間1500億ドル(約15兆円8400億円)規模を誇る世界のビデオゲーム業界で動画配信が占める割合は徐々に拡大しつつある。背景にはゲーム実況の視聴時間が長くなったことがあり、広告収入やサブスクリプション(定額購読)の増加につながっているほか、特定のゲームの人気にも影響を与えている。配信プラットフォームはブレビンス氏ら著名ゲーマーを頼りに視聴者を集めている。