米連邦準備制度理事会(FRB)は景気後退時の信用収縮リスクを抑える政策ツールを活用すべきかを検討している。検討されているのはカウンターシクリカル資本バッファー(CCyB)と呼ばれる措置。FRBは景気過熱の兆しが見られる時期に、銀行に対して損失吸収に備える資本の積み増しを義務付け、不況時にはその水準を低く維持するよう要請できる。バッファーが適用されるのは通常、資産規模2500億ドル超の銀行で、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ、シティグループなどが含まれる。この措置は2016年に承認されたが、FRBはこれまで実際に活用したことはない。規定では経済のリスクが「正常値を有意に上回る」場合にバッファーを引き上げ、リスクが「減少あるいは低下」すれば引き下げることを定めている。