その編集者の方が長く活躍するトップスポーツ選手について、「日常から非日常を見つける能力に長けている」という話をしてくれた。

 トップアスリートというと、普通の人ができないような異次元的なトレーニングをしているようなイメージを持つかもしれない。私も話を聞くまではそう思っていた。

 しかし、実際はそうではないという。他のアスリートと同じように“毎日地味なトレーニング”を繰り返しているのだ。

 ただ違うのは、その際、ちょっとした工夫をしている点だ。その地味なトレーニングの中でも、楽しさを探すワザに長けている。同じようなルーティンでも工夫次第で、毎日進化させることができるのだ。

 例えば、毎日やっているストレッチがあるとする。普通の選手は既に飽き飽きしており“無意識でこなすだけ”といった感じだ。思えば、私自身も中学時代、野球部だったが、準備体操は手を抜いていたものだ。

 しかし、トップアスリートは違う。いつものストレッチに呼吸法を取り入れてみたり、小指と親指をくっつけて伸ばしてみたりと、常にいろいろと試しているという。やっていることはほんの1ミリの差でしかないかもしれない。しかし、その違いがやがては大きな差になっていくのだ。

 毎日何かを発見し、その違いを楽しんでいる。決して面白いとはいえない地味なトレーニングを飽きずにしっかりやっているからこそ、結果を出し続けることができるのだ。

 毎日のルーティンに対して、わずかな工夫を加え少しずつ進化させていく。これはアスリートではなく、むしろビジネスマンの方が参考にすべきである。