トランプ大統領はこれまで、米韓合同演習の費用が掛かりすぎる、在韓米軍の駐留経費が膨大だということを述べ米韓同盟を見直す可能性にも言及したことがある。今回の韓国の対応がこうした問題に発展してくると、日本の安保にも直結するだけに、日本国民としてもよく注視しておく問題である。

北朝鮮は“祝砲”を打ち上げ
文政権の親北朝鮮政策が全開に

 一方の文大統領は、北朝鮮への傾斜にはますます拍車がかかっていくだろう。

 そもそも、今回のGSOMIAの破棄は北朝鮮が求めていたことでもある。その北朝鮮は、GSOMIA破棄決定後の24日に、祝砲のごとく飛翔体を発射している。これが北朝鮮の答えだが、文政権は第4回の米朝首脳会談において進展が見られれば、北朝鮮の挑発行動も収まるとみているのだろう。

 なぜ文政権の北朝鮮政策が理解不能な状況となるのか。それは文政権が韓国に対する北朝鮮の感情をも見誤っているからである。

 北朝鮮の住民は食うや食わずの生活をしているが、韓国の国民は優雅な生活を送っており、北朝鮮の人々は韓国を羨んでいる。それは北朝鮮の政情不安定化の潜在的要因になっている。

 韓国は北朝鮮を支援したいと言う。だがそれは上から目線の支援であり、本当に支援したいのであれば、米国主導の北朝鮮に対する経済制裁に加わるのをやめるのが筋であると言っている。

 北朝鮮には核とミサイルがあり、韓国が北朝鮮に対し経済制裁に加わるなどの敵対的行動を取るのであれば、北朝鮮は見せしめにミサイルを撃ち込む。これが北朝鮮の挑発の現状であり、北朝鮮の発射しているミサイルは、明らかに韓国に向けたものである。

南北統一にも言及
経済への影響は無視?

 そうした北朝鮮に対し、光復節の演説では「45年までに統一朝鮮を実現する」「南北の平和経済を実現すれば日本に追いつき追い越すことができる」と述べた。まさに夢物語である。

 北朝鮮は多くの鉱産物を埋蔵しており、北朝鮮経済と一緒になることで相乗効果が期待できるという。しかし、北朝鮮の鉱物の推定埋蔵量は日本統治時代の調査によるもので、現実にはその何分の一しかないであろうといわれている。しかも、北朝鮮はインフラが整っていないため、その開発費用は莫大だ。また、北朝鮮は生産した鉱物を独占しようとするだろうし、韓国企業が持ち去ることには大反対するだろう。