社長も社員も、みんな歯車でいい

山本:よく、「社員を会社の歯車にしてはいけない」とか「会社の歯車になるくらいなら、その仕事はしないほうがいい」という意見を耳にしますが、僕は、
「歯車の何が悪いの?
歯車だっていいのでは?」

と思っているんです。そもそも、経営者だって歯車なのですから。

近藤:歯車になるということは、会社の中で「役割を果たす」ことでもありますよね。

山本:そうなのです。僕がいつも言っているのは、
「歯車だっていい。みんな歯車で、俺も歯車。
でも、それぞれが動力を持った歯車になればいいじゃないか」

と。歯車が動力を持っていれば、それだけ力強く前に進めますよね。
ただ、経営者の歯車と社員の歯車が同じ方向に動いていないと、前には進まない。
社長は右に動きたいのに、社員が左に動いたら、動力を打ち消しあってしまいますから。
だから、社長と社員がコミュニケーションをしっかりとって、呼吸を合わせて、打ち消しあう方向ではなくて協調、協働できる方向に回っていくことが大事だと思います。