ダイヤモンド決算報(夏)

企業の決算情報の分析や予測を四半期ごとに、いち早く伝えていく「ダイヤモンド 決算報」。記念すべき第1回は、最新決算を基に証券アナリストの予測を集計し、3年後に伸びる企業ベスト30を公開する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

3期先の業績予想に基づく
増益率ランキング

 利益が大きく伸びる企業の株式を買う成長株投資。他の企業と比較して株価の水準が低い株式を買う割安株投資。いずれにしても、目先の業績予想だけではなく、できるだけ先の期の業績を基に判断できれば、それに越したことはない。

 そこで、今回、「ダイヤモンド 決算報」の第1弾として、アイフィスジャパンのIFISコンセンサスデータを基に3期先の業績予想、その予想に基づいたPER(株価収益率)を掲載することにした。

 同データは一つの企業に対して2人以上の証券アナリストによる予測をアイフィスが集計したもの。証券会社21社に所属するアナリストの予測を基にしている。

 まず、3期先予想増益率のランキングを見てみよう。

 トップは自動車用防振ゴムが主力の住友理工。同社の場合は、2019年3月期に欧州子会社の減損72億円を計上したために、営業利益が大きく落ち込んだことの反動で増益率が膨らんでいる。

 消費者金融のアイフルが2位。無配が継続しており、再建途上ではあるが、主力の無担保ローンが増加しているため業績は回復基調にある。3位の石油資源開発は、カナダで生産するオイルサンドを希釈したビチューメンの採算が安定するなど、海外事業が上向いていることが業績向上に寄与する。