イラン政府が首都テヘランの核関連施設に関する国連の調査を妨害していることが分かった。複数の外交関係者が明らかにした。2015年の核合意が重要な局面を迎える中、イランの活動に新たな懸念が生じている。関係者によれば、イラン政府は過去の核兵器開発で使用されていた機器や放射性物質を同施設内に保管しているとの疑惑に関し、国連の国際原子力機関(IAEA)が示した重要な質問事項への回答を拒否している。この疑惑はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相によって1年前に初めて公表された。イランがIAEAによる監視活動への協力を拒んだのは、核合意が施行された2016年1月以降で初めてと見られる。米国は2018年5月に核合意から離脱したが、フランスを筆頭とする欧州の主要国は合意の崩壊阻止を試みている。IAEAはつい最近まで、イランが核合意の内容をすべて履行し査察にも協力していると述べていた。