プラスチックは安価で、とても便利な素材だが、原料が有限な石油であるうえ、半永久的に分解されない性質をもつ。

 SDGsの第12目標(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)や第14目標(海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する)に反する素材だからだ。

 日本のプラごみ対策が時代遅れのものになったのはなぜだろうか。

 1つは産業界への配慮だ。産業界には日本化学工業協会を中心に「プラスチックは人類の社会生活上、不可欠なものであり、熱回収(サーマルリサイクル)は適切なプラごみ処理法だ」という考え方が強い。

 また日本政府には、21世紀後半までを視野に入れ、SDGsやパリ協定を含めた大きな枠組みの中で、プラごみ対策を検討する姿勢が欠けている。

 プラごみによる海洋汚染の深刻化が明らかになって、プラスチックという素材に対する世界の視線は大きく変わったにもかかわらず考えを転換できていないのが、日本の産業界と政府だ。

(ジャーナリスト 岡田幹治)