米国では、運転免許証などの身分証で性別欄の表示を男性でも女性でもなく「X」とする人々を受け入れる州や企業が増えている。こうした変化は、自分が男性か女性かを明確に区別しないトランスジェンダーであったり、男女の区別が自らの立場を正確に示していないと感じたりしている米国人への対応から生まれてきた。オレゴン州は運転免許の性別欄で「X」を選べるようにし、こうした人々の主張を正式に受け入れた最初の州となった。Xは、性別が男でも女でもないか、不特定であることを示している。その後、別の8州と首都ワシントン(コロンビア特別区)が同様の措置を取った。さらに少なくとも6つの別の州が、今後数カ月の間に同様の措置を取ると表明している。9つの州とニューヨーク市は、出生証明書の性別欄の記録を男と女の二者択一でないもの(ノンバイナリー)に書き換えることを認めている。こうした州の大半は書き換えの際に理由説明を求めていない。