米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は、2週間後の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げする準備をしつつあり、下げ幅は25ベーシスポイント(bp)になりそうだ。米中貿易戦争が世界経済の見通しに影を落としていることに対応する。FRB当局者へのインタビューや各当局者の発言によると、50bpの大胆な利下げで景気減速に対抗するという考えは、FRB内部であまり支持を得ていない。低迷する市場金利は経済成長やインフレ見通しの低下を示しているが、FRB当局者の多くは10年にわたる米景気拡大は緩やかなペースで続き、インフレ率は目標の2%に向けて徐々に上昇していくとみている。ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁は4日、「経済は好調だが、リスクと不確実性がないわけではない」とし、「複雑で時に曖昧な見通しの中でかじを取り、経済の成長と力強さを維持することがわれわれの役目だ」と述べた。