米財務省は6日、キューバに対する制裁を強化する新たな規則を公表した。同国向けの送金を制限し、米当局監督下の銀行を通じた資金移動を一部禁止する。同国を金融面でさらに孤立化させるのが狙い。ドナルド・トランプ政権は発足当初から、オバマ政権が進めた関係改善を逆行させている。キューバの共産主義政権に対し制裁を徐々に強めることで、民主主義を容認し、反体制派に対する人権侵害をなくすよう圧力をかけている。キューバの国連大使は今のところコメント要請に応じていない。財務省によると、米国からキューバ国籍保持者への送金に、1人当たり1四半期1000ドル(約10万7000円)の上限を設ける。制裁対象リストに記載されたキューバ政府関係者と共産党メンバーの近親者への送金も禁止する。さらに、国外から米国に入ってきた資金を国外へ移動するUターン取引を米当局監督下の銀行を通じて行うことも禁じる。