中国当局はここ数週間、豚肉の供給拡大と価格押し下げに向けてあらゆる手段を講じているが、1年におよぶアフリカ豚コレラまん延による影響にまだ十分対処できないでいる。政府当局者はここにきて、養豚場への補助金支給から配給制、鶏肉消費の促進、豚肉の緊急備蓄放出まで、総動員で対策に当たっている。だが、価格上昇に歯止めがかかっておらず、10月1日の中国建国70周年記念を控え、祝賀ムードを台無しにしかねない状況だ。指導部にとっては、米国との貿易戦争や香港デモなどに加え、さらなる頭痛の種となっている。10日公表された公式統計によると、中国人の食生活に欠かせない豚肉価格は8月、前年当月比46.7%急上昇し、8年ぶりの大幅な伸びを記録した。消費者物価指数は豚肉価格の高騰だけで1ポイント余り押し上げられ、7月につけた1年5カ月ぶりの高水準に並んだ。
中国指導部悩ませる豚肉急騰、祝賀式典控え対策に苦慮
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