一方、このタイプのハンガーには、出し入れのたびにさらにひと手間かかるというデメリットがあります。しまう前にスカートをクリップに挟むひと手間、同じハンガーに掛かっているパンツを落とさないように避けながら目当てのパンツを抜き出すひと手間…。小さなことですが、甘く見てはいけません。

パンツハンガー
パンツを複数掛けられるハンガー。省スペース化はできるが、出し入れのたびにひと手間かかるのも事実だ Photo:Diamond

 頻繁に着る衣類を、ひと手間かけて出したりしまったりする習慣はそう簡単には身につかないもの。ひと手間を面倒だなと感じる人に、このタイプのハンガーは向いていないといわざるを得ません。省スペースになると理屈ではわかっていても、面倒で続かなかったと語る人を私はこれまでたくさん見てきました。

 オンシーズンの衣類は、1ハンガーに1衣類のシンプルなルールがおすすめ。まとめ掛けよりも、クローゼット内に「いかに掛ける場所を増やすか」を考えるほうが衣類の収納はうまくいきます。「セット掛け」「まとめ掛け」をするなら、オフシーズンのものに絞って、衣替えのタイミングで行うのがおすすめです。

ハンガー選びの落とし穴(3)
「ずり落ちないハンガー」

 ハンガーは日々進化しており、高機能のさまざまな商品が登場しています。衣類がずり落ちないようにラバー加工されたタイプのハンガーもその1つ。最近あちこちのクローゼットでお見かけします。雑誌やインターネットの情報を見たり、誰かから勧められたりして興味を持つ方が多いようです。

 ラバー加工されたハンガーは、衣類がずり落ちない代わりに、ハンガーのラバー部分が邪魔をして、衣類が掛かっていない空の状態では扱いにくいのがデメリットです。つまり、「空のハンガーを1本取り出そうとすると、隣のハンガーも一緒についてきてしまう、」「空のハンガーを1本戻そうとすると、隣のハンガーにつっかえてしまう」というような、思いがけないストレスが生まれます。

 クローゼットに余裕がなく、常にハンガー同士がこすれているような環境の場合、使いにくいと感じる可能性が高いでしょう。

 どんなに優れた機能を持つハンガーも、自分にしっくりくるかどうかは使ってみないとわかりません。世間の評判に惑わされず、まずは少ない量から試してみてください。最初からまとめ買いをするのはあまりおすすめでできません。