名医やトップドクターと呼ばれる医師、ゴッドハンド(神の手)を持つといわれる医師、患者から厚い信頼を寄せられる医師、その道を究めようとする医師を、医療ジャーナリストの木原洋美が取材し、仕事ぶりや仕事哲学などを伝える。今回は第17回。画期的な術式や医療機器、医療材料などの開発者として高く、現在も甲南病院(滋賀県)で消化器外科医として診療にあたっている谷徹医師(滋賀医科大学革新的医療機器・システム研究開発講座特任教授)を紹介する。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

内臓をじゃぶじゃぶ洗う手術も
敗血症を治療する血液浄化器も

滋賀医科大学 革新的医療機器・システム研究開発講座 特任教授
谷徹 滋賀医科大学 革新的医療機器・システム研究開発講座 特任教授Photo by Hiromi Kihara

「私、失敗しないので」の名セリフで人気を博した医療系ドラマ『ドクターX』(テレビ朝日)。主人公が毎度のように駆使する一見「ありえない」手術法も話題になったが、なかでも視聴者の度肝を抜いたのが、シーズン2で登場した、がん切除手術後に内蔵をお湯でじゃぶじゃぶと洗浄してしまう 「腹腔内温熱化学療法(HIPEC)」ではないだろうか。

 驚くなかれ、この術式は、現滋賀医科大学 革新的医療機器・システム研究開発講座特任教授の谷徹先生が外科学講座現役の時に開発・実践したもので、実在している。

 もちろん、内臓を洗うのには理由がある。